認知症予防の期待がある香りの知られざる効果

香るブレスレットの香りコラム

現代の日本は少子高齢化社会、超高齢化社会となっています。
これはまさに深刻な社会問題となっているわけですが、問題の本質はただ単に高齢者の方が多いことではないように思います。

人間は必ず老いていき、死を迎えます。人間に限らずですが、年を重ねることによって体の衰え、臓器の衰えが出てくることは避けられません。
そうした衰えの中でも特に脳が影響する衰えとして認知症が挙げられます。

たとえ高齢者の方が多い社会であっても、元気な高齢者の方が多い分には問題ないのではないでしょうか。
逆に認知症を患ってしまった高齢者の方が増えれば増えるほど、それを支える医療従事者、施設従事者、そしてご家族の負担が増えることは避けられません。ご本人とてなりたくてなる方はいらっしゃらないことは重々承知していますが、しかし現実として悪循環になってしまい、本人も周りの人も辛い思いに。

少しでも認知症予防や治療に繋がる方法があれば試してみたいものです。

認知症の背景と現状

認知症とは後天的な脳の器質障害で、いったん正常に発達した知的機能が継続的に低下した状態を指します。

主な認知症としてはアルツハイマー病と脳血管性認知症があります。
内閣府の発表によると、65歳以上の認知症高齢者数と有病率の将来推計は2012年は認知症高齢者数が462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人(有病率15.0%)であり、2025年には約5人に1人になるとの推計もあります。

現在、認知症の患者さんに対しての薬としては脳循環改善薬や脳代謝改善薬、精神病治療薬などが用いられているそうです。
しかし、高齢者の方は若者にくらべて体力が低下している傾向にあるため、若い人よりも薬の副作用が出やすく、介護者にとっては薬の管理や服薬などに注意が必要であると言えます。

アルツハイマー病は薬物治療ができるようになってきましたが、根本的に治すことは難しく、いまだに確実な治療法は確立していないのが実情とされています。

認知症予防に香りが役立つ

認知症の抜本的な治療方法、改善方法が確立されていない中、1つの兆しとして注目されているのが「香り」です。

具体的には、人間が香りを感じる嗅覚の仕組みと脳が深く関わっていることが関係しています。

例えば香水に使われる精油のにおい分子(芳香物質)を感じた場合、嗅細胞に神経インパルスが生じ、その情報は嗅球の糸球体に集まっている嗅細胞の軸索を経て、二次ニューロンに情報が伝達されます。更にその匂い情報は大脳嗅皮質へと送られます。

こうした匂い情報のリレーと、その情報が伝わった脳の部位、特に学習や記憶をになう部位(海馬、大脳皮質など)が匂いによって刺激される仕組みとなっています。

つまり、匂いを嗅ぐことで学習や記憶を司る海馬や大脳皮質が活性化させることが認知機能の改善をすると考えられているのです。

アロマセラピーによる認知症予防検証

鳥取大学の神保大樹博士(現昭和大学医学部兼任講師)と浦上克哉教授はアルツハイマー病17名を含む28名の認知症の高齢者を対象として、アロマセラピーの効果を検証しました。

対象者には28日間、毎朝ローズマリーカンファーとレモンの精油を、毎夜に真性ラベンダーとスイートオレンジの精油の芳香浴を、それぞれ2時間ずつ行ないました。すると、アロマセラピー期間中は患者の抽象的思考力が有意に改善されたのです。その後アロマセラピーをやめると、徐々に元の状態に戻ることがわかりました。

また、特別養護老人ホームに入居する高度アルツハイマー病患者65名を含む高齢者77名を対象に同様の調査を行ったところ、高度アルツハイマー病患者においてTDASスコアが有意に改善しました。

この2つの調査研究から、アロマセラピーは認知症患者の症状の悪化を予防するだけでなく、さらに認知機能を向上させることが分かったのです。更に注目すべき点として、高度アルツハイマー病患者においても一定の効果が見られたのです。
高度アルツハイマー病患者の脳をCTで撮影すると、脳全体が萎縮し、かなりの神経細胞が細胞死を起こしています。脳自体が機能不全を起こしている重症の患者さんでもアロマセラピー(香り)による効果が見られたということは、アロマセラピーは認知症の症状改善のかなり有望な選択肢になりうると考えられるのです。

香りのある生活で認知症予防を

若い人にとって認知症は馴染みのない方が多いかもしれません。
「まさか自分が認知症になるはずがない」と考えている方も多いことでしょう。
確かに健康な若者が若いうちから認知症に対して不安を抱える必要も無いとは思いますが、日々の生活で簡単に予防できる可能性があれば早いうちから試してみてもいいのではないでしょうか。

文中にも書いたように、生活の中に香りを取り入れ、香りを嗅ぐという習慣を付けるだけで認知症予防効果が期待できます。
良い香りを嗅ぐときに「脳が刺激されている」と感じる方は、あまりいらっしゃらないと思います。もちろん実際にそこまで意識する必要はありません。しかし、何気なくでも香りを嗅いで嗅覚を使うことが、結果として脳を刺激し、認知症予防に繋がる可能性があるのです。

認知症予防のために、というよりは日々の生活でシャキッとしたいとき、気分をリフレッシュさせたい時、集中したい時など必要に応じてで良いと思いますが、ぜひ香りを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

それが結果として将来の自分を、あるいはあなたの周りの大切な人を助けることになるかもしれません。

参考文献:〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマテラピーと先端医療(著者)塩田清二

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