ハンドメイドの魅力は付加価値の提供にあり

ファッション

バッグやアクセサリーなど、身の回りの物や持ちものが手作りで作られているアイテムを一般的に「ハンドメイド」と呼んでいます。
ファッション業界でも流行やトレンドに影響されることがないワードのひとつです。
ハンドメイドのアイテムには、大量生産するハイブランドや有名ブランドとはまた違った魅力を感じます。

デザインで差をつける


昨今のファッション業界において一つの重要なトレンドと言えるのが、ファストファッションの世界的な席巻です。
機械化された工場で同じ製品がたくさん製造され、店頭に並びます。
別ブランドでも同じようなスタイルが散見されるのは、トップブランドのトレンドアイテムにどうしてもデザインが似て作られるからです。

極端な話、全く同じ商品でもブランドが違えば違う商品として売りに出されます。
たまに、自分が持っている服や見たことのある服が、別のブランドでも見かけることはありませんか?
それらはOEMと呼ばれ、同じ商品でもブランドが違うというだけで全く別の商品かのように普及しているのです。
もちろん、そういった手法が良い悪いという話ではありませんが、どうしてもトレンドや人気に左右され、似たり寄ったりになってしまうのもまた事実です。

しかし、大量生産することを考えないハンドメイドのアイテムは、それらとは一線を画しています。
複雑なデザイン、斬新なデザイン、独創的なデザインなどが採用でき、画一化されたファッションと差別化されます。

ここで言うデザインとは見た目に分かることもそうですが、例えば糸の縫い方、素材の違いといった目に見えにくい部分にも言えることです。

オンリーワンの特別感

手作りのものは、世界にひとつしかありません。
アイテムは同じでも、完成品は少しづつ異なり、全く同じものは存在しないでしょう。
いわゆる個体差と呼ばれるものであり、まさしくオンリーワンとなります。

だからこそ特別感が生まれ、自分へのご褒美や大切な人へプレゼントするのにも良いでしょう。
ファストファッションが日常的に使うアイテムだとすれば、ハンドメイドは非日常を体験できるアイテムです。
そこには同じ物質的な「モノ」であっても、プロセスやストーリーが付いてきます。
まさに付加価値とも言えるハンドメイドという工法は、モノが溢れる現代社会だからこそ改めて見直されるべき工法とも言えます。

その風合いが乙であり、愛着が湧く理由でもあります。
自分だけのアイテムだという特別感や満足感を通じて、豊かな毎日を過ごすことができるはずです。

想いがこもっている

ハンドメイド品には職人が想いやテーマをぎゅっと、込めて創り上げていきます。
もちろん、工場での生産でも人の手で行なう工程もありますので一概に大量生産品がダメと言うわけではありません。

しかし、ハンドメイドのアイテムからは、そのエネルギーをより強く感じることができるでしょう。
その商品が生まれた理由や背景、ヒストリーを知れば、着用するときの気持ちも変わるはずです。
デザイン先行のファストファッションアイテムにはない、パワーが秘められています。

単に機能的な役割だけを期待する商品も必要ですし、こうした想いのこもったハンドメイド品も重要です。
どちらが良い悪いではなく、目的に合わせて選ぶことによって、私たちの生活はより豊かになるのではないでしょうか。
その選択肢の一つとしてハンドメイド品の役割があります。

そこに、アイテムそのもの以上の価値を感じられるのです。

必要な分だけを製造する


デザインやストーリー性、想いといった抽象的な要素ばかりをお伝えしてきましたが、ハンドメイド品の役割はそれだけではありません。
特にファストファッションのような大量生産、大量消費型の商流は時として余剰在庫を生みます。
当然、最初から在庫として余ることを良しとして製造している人はいないと信じたいですが、現実的にビジネスとして考えたときに在庫を余分に抱えておくことは重要になります。

メーカーにとって最も怖いことは欠品によって販売機会を損失することです。
つまり、「もっと作っておけばもっと売ることができたのに」という失敗を恐れ、可能な限りたくさんの商品を製造します。
今でこそ、大量生産大量消費の傾向を見直すべく、生産量の調整やリサイクルをするといった取り組みも進んできてはいますが、現実的に実行できているのはどうしても大手企業に限られてしまう傾向にあります。

中小企業にとって大量生産によって余剰在庫を抱えることは許容できるリスクの範囲内であれば積極的に行なうことであり、そこに環境問題、原材料の無駄遣いとも言える社会問題に目を向けられる余裕はありません。
しかし、それは仕方のないことです。

特にファッション業界はトレンドの移り変わりが早く、売れると思った商品が売れなかったり、あるいは売れた商品を追加生産した途端に売れなくなったり、あまり期待していなかった商品が売れて欠品を起こしたり、といった現象は日常茶飯事です。
いくら過去の実績やデータの蓄積、マーケティング分析をしたとしても、現実的な需要は誰にも予測は出来ません。
それは未来を予測できないことに等しく、その結果として在庫が余り、最終的には処分や廃棄となることも致し方ない部分はあります。

そういった意味で、ハンドメイド品は基本的に大量生産はせず、必要な分だけ、あるいは少し余裕を持つくらいの感覚で作っていきます。
それは単に希少価値を生むためとか、手作業だから少量しか作れないといった短絡的なことではありません。

これだけモノが溢れる現代社会だからこそ、必要な分だけを製造し、必要としてくれる人に提供する、というシンプルかつ合理的な考え方が見直されるべきではないでしょうか。
もちろん、先ほども書いたように日常的に多くの人が必要とするような商品は大量生産する必要性があります。
全ての商品がハンドメイドになれば品薄状態が続き、顧客の需要を満たすことが出来なくなります。

しかし、商品の流通はどこまで行っても需要と供給のバランスです。
言葉で言うのは簡単ですが、その需要と供給のバランスを完璧に読める人や企業はほとんどいないでしょう。

だからこそ、ハンドメイドにはハンドメイドなりの価値提供ができ、結果として余剰在庫による処分、廃棄の問題を解決する一端を担っていると考えています。

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